一般の方にはあまり聞きなれない革の名前ですが、
サドルレザーとは正確に言うとヌメ革(素仕上げの革の総称)のファッション用語の1つとされている様です。
名前の語源は諸説様々ありますが、有力なのは馬具の鞍(サドル)を作るための革(レザー)と言うことらしい。
当然馬具なので全天候状態で使うわけだからとても丈夫で耐久性があるものでないと駄目なのだが、
多く出回っているサドルレザーと呼ばれる革製品は、ツヤのある飴色を出しやすい様に革の表面を磨き加工(グレージング加工)をした
つやのある革をそう呼んでいるものが多い。
確かに見た目や使っていく うちに経年変化で独特の飴色になる感じとかはサドルレザーもサドルレザー風も劇的な見た目の違いはないが、
サドルレザー風の革を実際に馬具には使えないってタンナー(皮を革に加工している会社)も言ってた。
本物のサドルレザーとは、
皮の生成段階で、タンニン槽で1ヶ月以上漬け込んで十分に皮へ植物 などの渋(タンニン)と油分をしっかり染込ませてなめした
フルベジタブルタンニンレザーがそう呼ぶにふさわしいと思う。
自分はアメリカのハーマンオークレザー社のベジタブルタンニンレザーと日本国内で作っている革を使用している。
なぜ2種類使うのかって?それはアメリカが好きなことと、日本人だから。
採用しているアメリカの革は、なにせアメリカなので革表面にしわ跡やシボが比較的多いが、
革の繊維もしっかり締まったその独特の革質がたまらなく良い。
逆に日本のものは、昔はよく世界中からすると品質が劣ると言われて いた時代もあったみたいだが、
技術の向上や職人さん一人一人の努力があって現在では世界中でも引けをとらない品質のものもあります。
今自分の取り扱っている国産の革は、
おそらく国内のフルベジタブルレザーでは最高品質と呼ぶに相応しい職人さんが昔ながらの製法で作っている
本物のフルベジタブルタンニンレザーです。
一生もの使うなら、サドルレザー?それともサドルレザー風?
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